Science of Soft Robots – ソフトロボット学の創成:機電・物質・生体情報の有機的融合

B01-08:超高速運動の進化から探る外骨格ばねと筋肉のやわらかい統合機構

概要

研究代表者 加賀谷 勝史(京都大学)

生物進化といういわば自然の試行錯誤の過程を通して生物は存在している。外骨格に包まれた節足動物では、系統的に離れた位置において外骨格をばねとして利用することで筋収縮速度では実現できない運動速度を実現した生物が複数知られている。口脚類(シャコ)はそのひとつで、大きく刺撃型と打撃型に分かれる。刺撃型は魚を突き刺して捉える。打撃型は貝を割って食べる。いずれも外骨格ばねを利用するが、打撃型でとくに運動が7倍程度速い。進化的には刺撃型が化石に残っている祖先型に近い。つまり、進化史の中で、打撃型は外骨格ばね利用を<変えて>誕生したといえる。筋肉と骨格は不可分だから、筋肉と骨格の関係も変わったと考えられる。本研究ではこの筋肉と骨格の関係を、比較生理学(筋肉生理学的実験)と情報科学(情報理論的指標を活用した解析)のアプローチで紐解きたい。そして生物進化の成果から筋肉とやわらかく変形する骨格の設計原理を抽出したい。